おおむね農夫、時に木こり。「山あれば山を観る 雨の日は雨を聴く 春夏秋冬 あしたもよろし ゆうべもよろし」(山頭火)。こんな生活のあれこれを綴ります。
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霜焼けお手てがもうかゆい
        谷間の段々畑で焚き火をした。
        枯れ草、小枝、役目を終えた支柱の竹が
        青い煙になって天に昇っていく。
焚き火と犬 炎の揺らめきを見ているうちに、昔よく歌った童謡が頭をよぎった。
歌いだしは確か「垣根の垣根の曲がり角」。
「あたろうか、あたろうよ」とか「霜焼けお手てがもうかゆい」といったフレーズがあったような気がする。

 当時は、たいていの子供が手足の霜焼けに泣かされた。
あのかゆみと痛さといったらなかった。
ろくな暖房がなく、食料も不自由していたから栄養失調で血行が悪くなり、霜焼けになったのだろう。

 家に帰って調べたら、「しもやけ」は童謡「たき火」の二番にあった。

     さざんかさざんか 咲いた道 たき火だ たき火だ 落ち葉たき
     「あたろうか」「あたろうよ」 しもやけおててが もうかゆい


 霜焼けはもう死語になっているだろう。
霜焼けを知らない子供たちは、それだけで昔の子供たちより幸せだと思う。
      
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2009.10.28 Wed 16:08:00 | 暮らし| 0 track backs, 7 comments
美形は得だ
         セイタカ
           畑仕事を始めると、くしゃみが出る。
           多い時は10回以上、立て続けに出る。
           オグリがうるさがって遠くに逃げるのも無理はない。

           熱や頭痛がないので風邪や新型インフルエンザではなさそうだ。
           その時、目についたのがセイタカアワダチソウの群落だった。
           セイタカの花は花粉症の引き金になると何かで読んだ。
  
           こいつがくしゃみの原因か。
           それなら切り倒してやろうと近づいて見ると、意外な美形である。
           手打ちにするのは忍びない
           くしゃみぐらいですむなら許してやろうかという気になった。

           美形が得するのは人間だけではないな。

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2009.10.27 Tue 16:41:41 | | 0 track backs, 2 comments
柿ちぎり
柿園 同じ集落のツネジさんが我が家の軒の吊るし柿を見て、こんなことを言った。

 自分の山に柿が沢山生っているが、取る人手がない。
取っても吊るし柿にするヒマがない。
沢太郎さんが要るなら、ぜ~んぶちぎってよかよ。

 ありがたい話だ。
軽トラを連ねて早速山に向かった。
なるほど山には柿がたわわに実っていた(写真はその一部)。
全部取ってもいいと言われても、取り切れそうもない。

 ツネジさんは夫婦だけで米と野菜を作っている。
体力が衰え、山にまで手が回らなくなったのだろう。

 案内してくれる後姿が寂しそうに見えたのは気のせいだろうか。

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2009.10.26 Mon 16:36:04 | 畑仕事| 0 track backs, 6 comments
古代の風
         城1
           10月25日は「鞠智城(きくちじょう)の日」
           ――だと知っている人は熊本県民でも少ないのではないかな。
           鞠智城国営公園化推進キャンペーンに因んだ日である。
           
           この日は八角形の「鼓楼」の内部が特別に公開されると聞けば
           行かねばなるまい。
           (鞠智城は7世紀後半に大和朝廷が築いた山城。
           詳しいことはこちらでどうぞ)。           

           鼓楼の二層の部分からタラップのようなものが伸びている。
           あれは何だ?

         城2
           建物の中に階段がないから、金属の足場を登って二層に行くわけだ。
           やれやれ、雨が降ってきたぞ。

         城3
           二層から最上階の三層に行く梯子は、ほとんど垂直。
           「登るときより降りるときが怖いようですよ」とイベントスタッフ。
           そうだろうなあ。

         城4
           やっと登った三層から、順番を待っている人の行列が見えた。
           右上の建物は高床式校倉造の米倉。
     
           遠くに大和時代と変わりないのではないかと思える
           山並みが連なっていた。
           どこかに「古代の風が吹く」と書いてあったが、誇張ではない。

         城 高校生
            鼓楼近くの広場で韓国・沃川商業高校の男女約20人が
            若者に人気の韓国音楽サムルノリを演奏してくれた。
            賑やかで、おおらかで、少し哀調があって……
            古代の人々も濁り酒を飲みながら
            こんな音楽を楽しんだのだろうなと思ったのだった。

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2009.10.25 Sun 16:56:15 | 遊び| 0 track backs, 4 comments
まるで野盗だ
抜けラッキョウ ラッキョウ畑の草抜きは、ほかの野菜より神経を使う。
ラッキョウの葉が細くて長いので、うっかりすると草と一緒に抜いてしまうからだ。

 草に紛れている葉を見極め見極め、4日がかりで草取りを終えたときは、何か大きな仕事を成し遂げたような気分になった。
一夜明けた今日、その成果で自己満足に浸ろうと畑を見渡して呆然とした。
畑がくまなく掘り返され、まだ幼い球根が点々と地表に転がっていたのだ。

 またイノシシだ。
ラッキョウをかじった形跡がないから、土の中のミミズでも探したのだろう。
それほど山に餌はないのか?

 球根を一粒一粒埋め戻す空しい作業をしながら思った。
米を略奪に来る野盗を撃退するため、農民が「七人の侍」を雇った気持ちが分かるな、と。

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2009.10.24 Sat 15:48:53 | 畑仕事| 0 track backs, 0 comments
あばよ
秋の蛇 ミニ果樹園の草むらで長さ1メートルほどのカラス蛇が寝そべっていた。
近くに抜け殻が落ちている。
そうか、今は蛇の衣替えの季節なのか。

 近づくと、蛇は素早く草むらの奥に消えた。
互いに顔見知りなので「あばよ」と目で言葉を交わして。

 澄んだ空気と清冽な湧き水に恵まれ、美しい花が咲くのは山里の一部に過ぎない。
蛇もいればムカデや蚊、スズメバチなど付き合いたくない連中も沢山いる。
それが山里の現実。
快適な部分だけを楽しむわけには行かない。

 (人間の立場から見て)明があれば暗もある。
快と不快は隣り合わせだ。

 両方ひっくるめた“まだら模様”の中で暮らしているのは都会も同じではないかな。

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2009.10.23 Fri 15:54:30 | 暮らし| 0 track backs, 4 comments
友よ 赤まんまの歌を歌え
     おまえは歌うな
     おまえは赤ままの花や
     とんぼの羽根を歌うな
     風のささやきや女の髪の毛の匂いを歌うな
     すべてのひよわなもの
     すべてのうそうそとしたもの
     すべてのものうげなものを撥き去れ
     すべての風情を擯斥せよ
     もつぱら正直のところを
     腹の足しになるところを
     胸さきを突きあげてくるぎりぎりのところを歌え……
あかまま 上に引いたのは中野重治の「歌」という詩の冒頭の部分である。
遥か昔、60年安保のころ友人にこの詩を教えられた。

 友人は感受性が強く、自らも詩を書いていた。
嵐のような安保闘争の中で、友は中野の詩を口ずさんで、ささやかで美しいものに惹かれる自分を戒め鼓舞していたのではないだろうか。
恐らく中野もそうであったように。

 友は50代前半の若さで逝ってしまった。

 いま、どこの草むらにも赤まんまが咲いている。
友よ「赤ままの花やとんぼの羽根、風のささやき、女の髪の匂い」を歌lってくれ!

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2009.10.22 Thu 14:50:39 | | 0 track backs, 0 comments
厄介なハエとカビ
軒の柿 軒先に今年初めての柿を吊るした。

 吊るし柿作りの難敵はカビとハエだ。
熱湯をくぐらせればカビを抑えられると聞いて実行しているが、雨が降って湿気が多くなれば、やはりかびる。
乾燥注意報は、吊るし柿にとっては朗報だが、畑の野菜には悪い知らせ。
雨と晴れ、あちら立てればこちらが立たず、とはこのことか。
 
 ハエは霜が降り、氷が張るころになっても大挙してやって来る。
一体、どこで発生しているのだろう。
これはもう柿にネットをかぶせて防ぐしかない。

 カビやハエの話をしていたらキヨシ爺ちゃんが硫黄の煙で燻せばカビは防げるし、
柿も赤みを帯びたいい色に仕上がると教えてくれた。
どんな風に燻すのか近いうちに見学に行くので、その時はまたご報告しよう。

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2009.10.21 Wed 15:49:24 | 食べる| 0 track backs, 2 comments
星は金粉となって
         木犀a
           山里は今、モクセイ(木犀)の香りに包まれている。
           窓をあければれば、あるいは道を歩けば
           そこが甘美な香りの中心だ。

           たいていの家が庭に金や銀のモクセイを植え
           人里離れた山道にもモクセイの巨木が生えているから(写真)
           山里では、どこにいても芳香から逃れられない。

           木の下にたって深呼吸してごらん。
           香りの強さに頭がくらくらするから。

         木犀b
           花の一つひとつは小さな星型をしている。
           星はやがて金粉となって地面を覆う。

           なんと豪華なことよ。

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2009.10.20 Tue 15:40:17 | | 0 track backs, 0 comments
幼い時は醜悪でも
芋虫 一瞬、小型の蛇か!?と思った。
それぐらい大きな芋虫だった。

 サトイモの葉を脇目もふらずに食べている。
体が大きい分、葉の被害もひどい。
退治してやろうとしたが、不気味で手が出せなかった。

 いずれ大型の蝶か蛾になるはず。
図鑑で調べたらタテハチョウの仲間のオオゴマダラの幼虫に似ていたが、定かではない。
「奄美諸島(喜界島)以南」に生息と書いてあるので、多分違うだろう。

 ひょっとしたら目が覚めるような美しい蝶になるかも知れないぞ。

            命かけて芋虫憎む女かな 高浜虚子

 「命かけて」は少しオーバーじゃないかな。

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2009.10.19 Mon 16:10:44 | その他| 0 track backs, 2 comments
魔除けのトウガラシ
         魔除け
           農文協の『農家が教える加工・保存・貯蔵の知恵』を参考に
           藁を編んで吊るしトウガラシを作ってみた。
           これまでは枝ごと麻紐でぶら下げるか、実をばらして
           貯蔵していたが、この方が見栄えがいい。

           台所や居間に吊るしたら、くすんだ部屋が明るく見えた。
           室内飾りとしても捨てたものではない。
           これで魔除けになったら言うことなし、だ。

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2009.10.18 Sun 14:36:39 | 暮らし| 0 track backs, 6 comments
黄色いかがり火
         ショウキズイセン
           ミニ果樹園のグミの木の下に黄色い彼岸花が咲いていた。
           正式名称はショウキズイセン(鐘馗水仙)、
           名前は水仙でも彼岸花の仲間だそうな。

           去年もこの場所に咲いていたかどうか例によって覚えがない。
           手品じゃあるまし、タネも球根もなく咲くわけがないから
           去年も見たのに、ころっと忘れただけの話だろう。
           記憶する脳細胞がどんどん壊れているようだ。

           多分、大分の郊外だったと思う。
           この花が篝火のように群生していて、
           それはそれは見事だった。
           我がミニ果樹園もそうなるといいな。           

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2009.10.17 Sat 15:45:51 | | 0 track backs, 0 comments
季節は回り舞台のように
2匹 我が家の猫ドンは2匹とも暑がりで寒がりだ。
ちょいとひんやりした朝は抱き合って眠り、寝床から出てこようとしない。
まだ冬の入り口なのに今からこれでは先が思いやられる。

 ふと気がついたらツバメがいない。
ふわふわと漂っていた何万匹もの精霊トンボも消えた。
畑の上をパトロールしてくれた鬼ヤンマはどこに行ってしまったのか。
セミたちは沈黙し、コオロギや鈴虫の鳴き声もめっきり小さくなった。

 季節の舞台が回れば役者も替わる。
これから登場する千両役者は、どんな華を見せてくれるだろう。
秋の味覚を楽しみながら桟敷で“芝居”見物とシャレてみよう。

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2009.10.16 Fri 15:19:36 | 暮らし| 0 track backs, 2 comments
泣いた女がバカなのか
唐辛子 イノシシに蹂躙された菜園で、数少ない元気な野菜が唐辛子だ。
イノシシは唐辛子が苦手なのだろうか。
それなら電機柵の代わりに唐辛子で菜園を囲む手があるな。

 エナメルのようにテラテラ光る唐辛子から赤→ルージュ→口紅と連想が弾む。
マリリン・モンローは、唐辛子色の口紅をつけていなかっただろうか。

 西田佐知子は昔、こんな歌を歌っていた。

      泣いた女がバカなのか  だました男が悪いのか  褪せたルージュの唇噛んで
      夜霧の街でむせび泣く  恋のみれんの東京ブルース


 おやおや唐辛子の話が思わぬところへ転がってしまった。
この辺でやめておこう。
     
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2009.10.15 Thu 16:14:45 | 畑仕事| 0 track backs, 2 comments
忘れられる果実
あけびの実 10月5日に書いたばかりなのに、またアケビの話。
ネタがないからタネの多いアケビでお茶を濁そう――というわけではありませんよ。

 今年はアケビが豊作だ。
手の届く所に食べごろの実がいくつもぶら下がっていたので、両手に乗るだけ摘んだ。
誰かに見せたいと思いながら。

 墓の草を抜いていた近所の婆ちゃんは「わぁ、懐かしかなぁ」と喜んで貰ってくれた。
もう何年もアケビを食べていないという。
田舎に住んでいる人なら誰でもアケビを食べているとは限らない。
一度も食べたことのない若い人や子ども多いのではないかな。

 沢山のアケビが毎日、道の駅で売れ残っている。
そのうち出荷する人もいなくなり、アケビは忘れられた果実になるかも知れない。

 そんなことはお構い無しにアケビは濃紫色の花を咲かせ、白い実を小鳥に提供するだろう。
それもまたよし、だ。

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2009.10.14 Wed 15:17:02 | 食べる| 0 track backs, 6 comments
幸せ
藁燃やす あちらの田、こちらの田、視野のどこかでコンバインが動いている。
こんな日が何日も続いて山里の稲刈りの季節が間もなく終わろうとしている。

 車で通りかかった隣の集落で、架け干しした稲を女性が脱穀していた。
脱穀が済んだ藁を燃やしているのは女性の夫だろう。
青みがかった煙が、遠く離れた私の所まで漂ってくる。
煙はなんだか懐かしい匂いがした。

 長雨と日照不足で心配された米の作柄もだいぶ持ち直したようだ。
ここ数年で一番出来がいいという人もいる。
よかったなあ。

 家族みな元気で、食べる米がたっぷりある。
これが幸せでなくて何が幸せだろう?

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2009.10.13 Tue 16:01:21 | 暮らし| 0 track backs, 2 comments
犬の責任感
         ユウジさんがハウスのビニールを外したので
         赤い屋根の公民館が我が家から丸見えになった。
         出入りする人が見えるし、かすかだが話し声も聞こえる。
見張り 直線距離にすると意外に近いんだなと思っただけだが、オグリは違った。
長時間、公民館をにらみつけ、人影が動けば吠える。
カラオケサークルの爺ちゃん、婆ちゃんの歌声が流れてくれば自分も高音の裏声で歌う。
やかましいったらありゃしない。
滅多に吠えなかったのに、どうしたことだろう。

 多分こうだ。
オグリとの早朝散歩の最後に私は公民館のベンチで一休みする。
オグリは私に寄りかかってくるから、首筋を揉んだり、耳の後ろや鼻筋を掻いてやる。
すると、気持良さそうに溜め息をつき、益々体重を預けてくる。
思うに、毎日寄る快適な公民館をオグリは自分のテリトリーと勘違いしているのではないか。
領分を侵す怪しい人影や歌声を見聞きしたら、黙っていられないのではないか。
つまり犬の本分、責任感だ。

 ほらまた、オグリのヨーデルが聞こえる……。
参ったな。

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2009.10.12 Mon 15:26:29 | 暮らし| 0 track backs, 4 comments
奇特な人がいるものだ
         陰り
           ジンジャーの花に陰りが見えてきた。
           それでも、絶頂期にはない滅びの美があるように思う。
           やがて失われる純白の花色や
           芳香を惜しむ気持がそう感じさせるのかも知れない。

           ジンジャーの花言葉は「豊かな心」「信頼」で
           7月16日の誕生花だそうな。
           こんなこと、どこの国の誰が、いつの時代に決めたのか。
           奇特な人がいるものだ。

           私は花言葉には関心がない。
           花が咲き、衰え、散っていくさまを
           あるがままに眺めればいいと思っている。

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2009.10.11 Sun 15:11:41 | | 0 track backs, 2 comments
海を渡った木の葉
        落ち葉を踏んで林道を歩いていたときのこと。
        1枚の枯葉がふわ~っと目の高さまで浮いて、数メートル先に着地した。
        近づくと、また同じように移動する。
コノハチョウ? 風がないのに木の葉が飛ぶなんて。
そんなことありえないだろ?

 忍び足で近寄って撮ったのが左の写真である。
青い草に囲まれた写真中央の黒褐色の“葉”が確かに飛んだのだ。

 その時、ふとひらめいた。
こんなに木の葉に似ているのだからコノハチョウか、その仲間ではないかと。

 家に帰ってから図鑑やインターネットで調べてみた。
コノハチョウは沖永良部島、石垣島、西表島、沖縄の深い樹林帯に生息、沖縄県の天然記念物に指定されているという。
熊本県でも発見例あり、とはどこにも書いていない。

 ある日、勇敢なコノハチョウが南西諸島を飛び立ち、ひらひらはたはたと海を渡った。
風に揉まれる木の葉をフェリーの甲板から見た人がいるかも知れない。
「お母さん、木の葉が飛んでるよ」
「あら、ほんとだ。こんな海にどこから飛んできたのかしら」
――蝶の正体が分からなくても、母と子の会話を空想するのは楽しい。

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2009.10.10 Sat 15:05:47 | その他| 0 track backs, 4 comments
白い煙になったとき
折れた栗 九州をかすめて行った台風18号が山里の栗をほとんど叩き落としてしまった。
栗拾いは今日で終りだ。
農協の栗集荷も明日10日限りと有線放送が伝えていた。
栗の収穫が終わると、秋が一段と深まったような気がする。

 台風の被害はなかったように見えたが、山の斜面で1本(写真)、平地で2本、栗の木が折れていた。
栗の木は堅いのに、ものの見事に折れている。
それでいて杉や檜は無事だ。
栗は虫に食われて、内部が迷路のように空洞になっていることが多いので、見掛けより弱いのかも知れない。

 折れた栗は薪にして風呂を沸かす。
白い煙となって空に昇るとき、最後まで役に立ててよかったと栗が満足してくれたらいいのだけれど。

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2009.10.09 Fri 14:47:25 | 畑仕事| 0 track backs, 0 comments
紫色の線香花火
        「過去10年で最大級」という台風18号が
        この日誌を書いている8日午後も列島を北上している。
        皆さん、被害はありませんでしたか?
        お見舞い申し上げます。
三尺 こちらは昨日の夕方から風が強くなり一時は我が家の屋根瓦が飛びやしないかと心配した。
しかし、私の見る限り山里では稲の倒伏、家屋の破損などの被害はなかったようだ。

 庭に小さな花が密集した紫色の花(三尺バーベナか)が咲いていた。
強風に揉まれたはずなのに毅然としている。
ひょろひょろと背が高く、虚弱に見えるが、芯は強いんだな君は。

 花びらを精一杯広げ、弾けるように咲いている小さな花を見て、線香花火を思い出した。
先端の火の玉がパチパチ弾けて火花を散らすあの花火だ。
子供のころから線香花火の扱いが下手で、火の玉が燃え尽きる前にしばしば地面に落としてしまう。

 私はこの日、強い風が吹くたびに、花のかたまりがポトリと落ちるような気がした。
今夜は紫色の線香花火の夢を見るかも知れない。

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2009.10.08 Thu 16:01:42 | | 0 track backs, 0 comments
落ち葉の火照り
柿の葉 秋とはいえ、つい先日まで汗ばむ天候が続いていた。
それがどうだ。
チャンネルを切り替えたように、きっぱりと晩秋になった。
きょうの最高気温は25℃に届かないという。
夏の日よさらば、また来年会おう。

 台風の前触れの強い風に木の葉が舞う。
どんより曇った空は冬を思わせる。
柿の落ち葉を集めて草の上に並べてみた。
赤々と熾(おこ)った炭火に見えないだろうか。

 そこの御方。
何のお構いも出来ませんが、手をかざして温まって行きなされ。

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2009.10.07 Wed 14:44:35 | 暮らし| 0 track backs, 2 comments
葬儀の席で見た夢
      同じ集落に住むサトシさんが亡くなった。
     体調を崩して入院してから2ヵ月、61歳の早過ぎる死だった。
     中学を出てから勤めに出て昨年、定年を迎えたばかり。
     舞を舞い終えた役者が舞台の袖に消えるように
     す~といなくなってしまった。
     そんな印象だ。

      昨晩の通夜で、奥さんは泣き通しだった。
     人生、これからが楽しいはずだったのに
     1人残された奥さんに掛ける言葉があるだろうか。

      山里に移住してからサトシさんを含む18人を見送ってきた。
     最初のころは顔を見たこともない人がほとんどだったが、
     近年は一緒に花見をしたり、酒を酌み交わした人が多い。
     サトシさんも、その1人だ。
     みんなどこに行ってしまったのだろう。
 
      読経を聞いているうち、少し眠ったらしい。
     変な夢を見た。

      どこかの古いお屋敷に迷い込んで襖を開けたら、そこは大広間。
     先に逝った親兄弟、先輩、友人知己が賑やかに飲み食いしていて
     「おーい、遅かったじゃないか。ここに座ってまず飲め」と口々に呼び掛けてきた……。

      夢というより妄想かな?

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2009.10.06 Tue 16:03:40 | 暮らし| 0 track backs, 4 comments
老いるということは
あけびの実 山道にアケビの皮が散乱していた。
中にあの白い実はない。
小鳥が食べてしまったのだろう。

 見上げると、まだ沢山の実が木に残っていた。
ああ、アケビか……と思った。
それだけだ。

 子供のころアケビを見つけたら心が躍った。
種だらけで、果肉も甘味も少ないのに探し回って食べた。
手足を擦りむきながら木に登り、ツルを手繰ってアケビを掴んだときは嬉しかったなあ。
 
 今はアケビを見ても心が騒ぐことはない。食べたいとも思わない。
ましてや、木に登ってアケビを取るなんて面倒だ。
だって、アケビはたいして美味しくはないもの。

 体力、気力の衰えを小理屈で自己弁護しようとする自分がいる。
年をとる、老いるというのは、こういうことなんだな。

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2009.10.05 Mon 14:03:20 | 暮らし| 0 track backs, 0 comments
雲を踏んで帰宅
観音堂 丘の中腹に小さな小さな観音堂が建っている。
ここで年3回、集落の女性がそれぞれ持ち寄った料理を食べ、おしゃべりして時を過ごすのが“お観音さん”という行事である。
今回は男たちも招待されて出席した。

 観音堂は御覧のようにとても狭く、座れない人は外にはみ出す。
戸も窓もないから雨風が入り放題。
1月のお観音さんは、さながら寒さの我慢大会だ。

 幸いなことに数年前に冷暖房完備の公民館が出来たので、お参りを済ませたら一同ぞろぞろ歩いて公民館に移動する。
お神酒で乾杯した後、例によって焼酎で酒盛りだ。

 昼間から飲む習慣がないから酔いが早い。
2時間ほど飲んで散会となったが、帰りはふわふわした雲を踏んでいる気分だった。

 そんな状態でこのブログを書いた。
意味が通じているだろうか。

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2009.10.04 Sun 15:50:31 | 行事| 0 track backs, 0 comments
ええ加減にせえよ!イノシシ
         掘り返す
           雨がやんで一転、さわやかな秋空になった。
           だが、3日ぶりに行った谷間の段々畑で
           さわやかな気分は一瞬のうちに吹っ飛んだ。

           イノシシが畑の大半を掘り返していたのだ。
           写真の畑はナスやトマトなどを植えていたのだが、見る影もない。

         破れカボチャ
           その上の段の枝豆、アズキ、サツマイモ畑は
           耕運機で耕したような状態になっていた。
           葉っぱを食う害虫をせっせと手で駆除していたのに……。
           これでは収穫は全く期待できない。

           近くのカボチャ畑には食べ残しがごろごろしていた(写真)。
           イノシシは集団だったに違いない。
           人が現れないのをいいことに
           カボチャをを食べては暴れまわったのだろう。
           畑だけではなく、農道の路肩まで崩している。

           ええ加減にせえよ!イノシシ。
           これまで多少の被害は我慢してきたが、モノには限界があるぞ。
           害獣駆除の鉄砲撃ちさんに撃たれても知らんけんねっ。

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2009.10.03 Sat 15:28:52 | 畑仕事| 0 track backs, 10 comments
君らの前途は
栗出荷 道の駅に栗を出荷した。
かごに2杯の栗とボウル1杯の渋皮栗あわせて約20キロ。
収穫は昨日だが、汚れを落とし、虫食いや炭素病の栗を丹念に取り除いてネットに詰めると、出荷はどうしても翌日になる。

 激しい雨のせいか道の駅は閑散としていた。
お客さんで賑わう日でも、売れ残って売り場の裏に出される栗が少なくない。
今日のように客足の少ない日は、なお更だろう。

 栗は出荷するまでに手間と時間が掛かるが、料理も鬼皮や渋皮をむき、渋を抜くといった面倒な作業を伴う。
主婦の世代交代が進めば、家庭からめんどくさい栗料理が姿を消すのではないか。
秋の味覚としての栗は、和菓子やケーキの食材として、かろうじて生き残るだけだったりして……。

 栗たちよ、君らの前途は明るくないかも知れんよ。

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2009.10.02 Fri 16:04:09 | 暮らし| 0 track backs, 4 comments
草の露
         南 天の露
           きのうは2週間ぶりにまとまった雨が降った。
           今日は「いつでもまた降るぞ」という構えを見せたまま中休み。

           木の葉、草の葉に白玉の露が光っている。
           黄色くなりかけたミカンも汗を滴らせているように見える。
           雨が降れば露が宿って当たり前なのに何か新鮮だ。

           今晩から再び雨が降り始め、明日は終日、強い雨が降るという。
           台風17,18号の動き次第では
           この先、大荒れの天候になるかも知れない。

           稲刈りを目前にした農家は気が気ではない。

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2009.10.01 Thu 15:34:10 | 暮らし| 0 track backs, 0 comments
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