おおむね農夫、時に木こり。「山あれば山を観る 雨の日は雨を聴く 春夏秋冬 あしたもよろし ゆうべもよろし」(山頭火)。こんな生活のあれこれを綴ります。
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風前の灯
せり 今年も隣りの集落の収穫祭に行った。
気温が10℃前後にしか上がらず、風も強い。
厚着をしても寒くて、1杯100円の生ビールで体の中から温まらずにはいられない(ビールで温まるかい?)。

 集落の女性たちが新米で握ったお握りや熱々の豚汁を無料で勧めてくれる。
こんなに美味しいものをタダでいただいていいのかな。
農産物の競り市で気前よく競り上げるのは参加者の感謝の気持ちの表れだろう。

 収穫祭を行うには人手もエネルギーも要る。
わずか20戸の小集落で、よくぞ毎年続けられるものだ。
「もう限界なんですよ。みんな年をとってきたし、人数も年々減っている。来年の25周年は何とかやろうとみんなで話しているが、再来年は出来るかどうか」と区長(自治会長)さん。

 都会の人たちと農家が交流する数少ない機会が、また1つ消えようとしている。
寒いのは気候だけではない。

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2008.11.30 Sun 17:30:38 | 暮らし| 0 track backs, 4 comments
南天の句の難点は
なんてん きのうまでたわわに実っていた南天の実が、1日で3粒に減っていた。
ヒヨドリが食べたのだろう。

 実のない南天なんてク○ープのないコーヒーみたい、と思いかけたが、それは間違いだと気づいた。
南天の赤い葉も、なかなか綺麗じゃないか。
常緑樹と言えども常に緑ならず、だ。

 ある俳句結社のサイトに南天や幼児の記憶万華鏡という駄句を投稿したことがある。
その時、若い選者から以下の評をいただいた。 

 万華鏡から回想への発想はパターンではないかと思います。そして南天との取り合わせの中で色がたくさんあり過ぎるためごちゃごちゃしそうです。この句の世界が戸外か屋内か、そこからして、もう見えないのもナンテン。

 やはり駄句だったんですねえ。
    
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2008.11.29 Sat 15:31:17 | その他| 0 track backs, 0 comments
迷うか落ちるか
 こんな夢を見た。
腕組みをして座っていると、仰向に寝た女が、静かな声でもう死ぬと云う。


 夏目漱石の『夢十夜』 は、こんな書き出しで十夜の夢を語る。
私はもう10年以上、何千夜寝ても、ほぼ2種類の夢しか見ない。
道に迷う夢か 高い所から落ちる夢だ。

 きのう、こんな夢を見た。
家を出て最初の路地を曲がったら、見たこともない場所に出た。
通行人に教えられた地名に心当たりはなく、自宅の住所も思い出せない。
帰りたいのに、歩いても歩いても歩いても家は見つからない。
疲れ果てたとき、ふいに目が覚めた。

 夢の中で探す場所は駅や病院だったりする。
街が、人や車のないゴーストタウンであることも多い。
なぜ、こんな夢を繰り返し見るのだろう。
痴呆症になって街を徘徊する前兆だろうか。

 高い所から落ちる夢は、たとえば山道を歩いていて足を踏み外す。
深い深い谷を真っ逆さまに落下するが、地面にはぶつからず、ひたすら落ちていく。
その恐ろしさと言ったらない。

 春風駘蕩、酒池肉林。
世の中にこんな楽しいことがあっていいのかと頬をつねったら目が覚める。
たまには、そんな夢を見たいのだが、今夜も見知らぬ街を彷徨うのかなぁ。

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2008.11.28 Fri 14:53:02 | その他| 0 track backs, 4 comments
覗き見対策?
板塀 裏山の石垣が撤去されたあとに板塀が出来た。
切り出したばかりの杉を硬い地面に打ち込み、ばんせんで縛っただけの無骨な造りだ。
そばを通ると、杉の香が鮮烈に匂う。

 難点は光がさえぎられ、部屋がまた暗くなったこと。
強制収容所に入れられたような、窮屈な感じがしないでもない。

 土砂崩れ防止工事の際に万一、岩が転げ落ちても家を直撃しないための柵だろう。
「いや違う」と現場監督は言うかもしれない。
「あんたが、いつも現場を覗くから作業員が鬱陶しがってる。それで目隠しを作ったのさ」と。

 まさか、ねえ。

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2008.11.27 Thu 15:54:06 | 暮らし| 0 track backs, 0 comments
自分が褒めなきゃ誰が褒める?
玉葱 谷間の段々畑にタマネギを植えた。
写真ではハッキリしないが、軽トラの右側の板チョコみたいな畝3枚に苗を計200本。
これだけあれば来年はタマネギを買わずに済む。

 粒が少々小さかろうが、形が悪かろうが美味しければそれでよし。
それとも、不細工なタマネギに何か問題がありますか?

 野菜作りは下手でも、畑の作り方は我ながら上手になったと思う。
耕運機の重さを苦にせず、自由自在に操れるようになった。
重心が不安定な畝立て機の扱いにも慣れ、ご覧のようにまずまずの畝が出来た。

 ――なんて自画自賛するのは誰も褒めてくれないから。
人間、褒められると、よし!次は何をしようか、と張り切るものだ。

 私は自分をおだてながら、残りの畝にホウレンソウやカブの種を蒔いたのだった。
    
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2008.11.26 Wed 14:56:15 | 畑仕事| 0 track backs, 5 comments
時は来たり過ぎていく
万両 きのうの続きみたいな話になるが、湧き水の流れる林の中や周辺に万両(写真)、千両、百両、十両が赤い実を競い合っている。
世の中、100年に1度の大不況でも、ここは大判小判が唸る宝の山だ。

 万両や千両は正月の飾り物に使われるから、カレンダーを見るまでもなく、残り少ない今年に思いが飛ぶ。
もっとも、隠居の身だから歳末でも仕事に追い込みをかけることはない。
除夜の鐘が鳴り、正月が来ても心躍ることは何もない。
時は来たり、そして淡々と過ぎていく。

 毎日、“宝の山”に出入りしているのに相変わらず貧乏だ。
健康にも翳りが出てきた。
あれが足りない、これもないと数え立てても仕方がない。
幸い、まだ畑仕事をする力がある。
明日は玉ネギでも植えようか。

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2008.11.25 Tue 15:28:01 | 暮らし| 0 track backs, 2 comments
水は湧けども
林の水 段々畑脇の杉林の中を湧き水が流れている。
飼い犬のオグリはこの場所を覚えて、ノドが渇けばここに来て水を飲む。
猪や狸たちもオグリと同じように舌を鳴らして水を飲んでいるに違いない。

 林の中では両手でかろうじてすくえるほどしかないが、流れ下って畑の近くに来るころには、そこそこの水量になる。
水槽に水を導き、今は果肉を腐らせたヘチマやヒョウタンを流水で晒している。
夏はドーフン(動力噴霧器)で畑に水を撒く。
日照りが続いても水が枯れないので大助かりだ。

 周辺には、水が湧く場所が何ヵ所かある。
先人たちは、この水を集めて稲作をしていたのだろう。
私が借りている6枚の段々畑は「米は要らんけん、もう作らんでよか」という国の方針と、
農業従事者の高齢化で長い間、耕作放棄されていた。

 かつて水田だった畑は石垣が崩れ、もう水を張ることも出来ない。

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2008.11.24 Mon 16:06:57 | 畑仕事| 0 track backs, 0 comments
トラバサミ
 谷間の段々畑に見知らぬ2人の男が入ってきた。
「おはよう」の挨拶も、「お邪魔します」の断りもない。
中腰になって、無言のまま畝や水路の脇を見ている。

 こういう無礼な連中には、こちらの声もとんがる。
私「知らん顔だが、何か用ですか」
男「猪の足跡を見ている」
(彼らがコテコテの熊本弁でしゃべる内容の半分も理解出来ないので、要旨のみを記す)。
私「まさかトラバサミを仕掛けるんじゃあないよね。
畑の両脇の山は私有地だから、よく犬を遊ばせる。
犬が掛かったら大ごとだ。罠はだめですよ」
男「罠でつかまえるなんて可哀相なことはしない。猟犬に追わせて鉄砲で撃つだけだ」

 鉄砲で撃つのも可哀相だと思うが、私も肉を食べるので狩猟はダメとは言えない。
ただ、動物の手足を挟んで長時間苦しめるトラバサミには反対だ。
去年の4月の鳥獣保護法改正でトラバサミの使用が禁止されたとはいえ、
通信販売でも簡単に買える
県や市町村に有害獣を駆除すると届ければ大抵許可されるだろう。

 不要な苦痛を強いる残酷な狩猟はいけないというのが法改正の趣旨なら、
トラバサミの製造・販売も禁止すべきだ。
法の適用にも例外を設けてはいけない。

 当たり前のことだろ?

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2008.11.23 Sun 16:47:03 | その他| 0 track backs, 0 comments
不思議じゃないが不思議だ
        双葉
            カブが芽を出した。
           種を蒔いたのだから、発芽しても不思議でもなんでもない。
           だが、芥子粒のような小さな種から命が生まれ
           日々成長していくのは、やはり不思議だ。

            もう少し大きくなったら間引きして味噌汁に散らそう。
           緑鮮やかな間引き菜は
           碗の中に春の風を吹かせるだろう。

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2008.11.22 Sat 15:41:54 | 畑仕事| 0 track backs, 0 comments
狐の姫君が嫁に行った
天気雨 日の当たる廊下の寝椅子で本を読むのは楽しい。
ぽかぽか暖かくて気持ちいいのだ。
じきに眠くなり、活字を追えなくなるのが玉に瑕だけれど。

 本を広げたまま、うとうとしていた時、雨音を聞いたような気がした。
外を見ると、雨の筋がはっきり見えるほど降っている。
壊れた雨樋からも雨水がほとばしっていた。
だが、空は相変わらず晴れていて、明るい日差しが燦々と降り注いでいる。

 子供のころ、お日様が出ているのに降る雨を「天気雨」とか「狐の嫁入り」と呼んでいた。
我が家の近くで猪、狸、猿などを見たことはあるが、狐には出会ったことはない。
私の知らない山奥に狐の屋敷があるのだろう。
今日は、その屋敷に住む美しい狐の姫君の婚礼なんだ。
キラキラ光る雨は姫君の前途を祝うライスシャワーに違いない。

 狐の花嫁さん、お幸せに。

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2008.11.21 Fri 16:37:23 | その他| 0 track backs, 4 comments
霜焼けの辛さは
霜 初氷が張り、初霜が降りた。
軽トラックの窓ガラスもガチガチに凍っていた。
いよいよ本格的な冬に突入だ。

 霜を見て、霜焼けを思い出した。
霜焼けを知らない人のために念のために書くと、手足の指や耳などが赤く腫れ、時には皮膚が破れる症状だ。
痒くて痛くてたまらなかった。
私が子供のころは大抵の子が霜焼けに泣かされていた。

 霜焼けは、栄養不足や暖房の不備による血行障害だという。
どちらも改善された現在、霜焼けは過去のものになったのだろうか。
そうではなかった。
サイトで調べてみたら少なからぬ人が霜焼けに悩んでいた。

 あの苦しみは罹った者にしか分からない。
心から同情申し上げる。

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2008.11.20 Thu 15:57:44 | 暮らし| 0 track backs, 0 comments
震えて食べたざる蕎麦
阿蘇に雪 今日はきのうより寒かった。
畑仕事をあきらめ、布団の中でぐずぐずしようと思ったが、猫の真似をしているようで面白くない。
阿蘇に行って新蕎麦のざるを食べることにした。
なぜ熊本で一番寒い阿蘇で、冷たいざる蕎麦を食べるのか自分でもよく分からない。

 阿蘇は思ったとおり寒かった。
午前11時の気温は車の温度計でマイナス2℃。
風が強いので余計寒く感じる。
雪がちらつき、山の稜線は雪煙に包まれて見えない。

 こんな日は、ざる蕎麦をやめて熱いうどんにしようかという弱気が頭をもたげる。
だが、阿蘇で新蕎麦を食べると決めた以上、節を曲げるわけには行かない。
昔から融通が利かないんですね。

 道の駅・波野で食べたざる蕎麦は身震いするほど美味しかった。
震えたのは寒さのせいだったかも知れないけれど……。

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2008.11.19 Wed 18:11:10 | 食べる| 0 track backs, 2 comments
冬眠する猫
冬眠 急に寒くなった。
風も冷たい。
阿蘇山上には初雪が降ったそうだ。

 猫は犬より遥かに寒がりだ。
普段からよく眠るが寒くなると布団や炬燵に潜り込んで滅多に出てこない。
猫も冬眠するのだろうか。

 犬は寒さを気にしないようだ。
今朝も「寒いけど散歩に行くか」と声を掛けたら、「行きますとも!」と言って跳ね回った。
川べりに連れて行ったら、ざぶざぶと水に入った。
鈍感なんだね、きっと。

 猫と犬。えこひいきはしないが、冬は猫の暮らしぶりに軍配を挙げる。
暖かい布団の中で何もかも忘れて、オラも冬眠してみたい。

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2008.11.18 Tue 15:51:03 | 暮らし| 0 track backs, 0 comments
霧深し
        霧
            今朝は霧が深かった。
           犬を連れて歩くいつもの場所が、見知らぬ土地のように思える。
           ライトをつけた車が遠くをゆっくり走って行った。

            寺山修司の短歌を思い出す。

               マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや

            なりふり構わず豊かさを求めた挙句に
           行き着いたのは100年に1度の不況。
           金に換えられない大事な物を失ってきて、このザマはなんだ。
           と言いつのる資格は自分にはない。
           なんら声を上げることなく大勢に従ってきたのだから。
           病み疲れていても祖国は祖国だから。

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2008.11.17 Mon 15:29:09 | その他| 0 track backs, 2 comments
まつり三昧
品評会 きのうは熊本・和水(なごみ)町の山太郎祭。
一人前200円のガネ(カニ)飯は、たいそう美味しかった。

 今日は地元の第29回かほくまつり。
来週は近くの集落で収穫祭があり、ここにも毎年出掛けている。
今の時季、各地の様々な祭りを見て歩くのに忙しい。
遊び呆けているようだが、年に1度のこと、いいではないですか。

 写真は、かほくまつりの農産物とその加工品の品評会兼展示即売会場。
午後からの販売を前に下見をしているところだ。
販売開始になると、行列を作っていた人がどっと会場に雪崩れ込み、デパートの特売場さながらの騒ぎになる。

 野菜はどれもこれも見事な出来だ。
私にも何か出してくれと声がかかるが、これまで1度も出品したことはない。
だって、私の貧相な野菜だけ売れ残っていたら、なかなか立ち直れないだろ?

 まあ、見ておれ。
そのうち上位入賞してやるけんね。

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2008.11.16 Sun 15:04:46 | 暮らし| 0 track backs, 4 comments
ガネ飯 ガネ汁
テント 熊本・和水(なごみ)町の肥後民家村で開かれている「山太郎祭」を午後から見に行った。
山太郎とは川で獲れるカニのこと。
(熊本ではカニをガニ、ガネと呼ぶ)。
藻屑ガ二、ツガニといった方が分かりやすいかも知れない。

 農産物やその加工品、たこ焼きなどの食べ物を売るテントが並び、会場は大勢の人で賑わっていた。
何はさておき、ガネ飯とガネ汁を食べねばなるまい。
ところが、ぶらぶら歩き始めて10分も経たないうちに大粒の雨が降り出した。
「雨が降るのは夕方以降」と可愛い気象予報士は言っていたのではなかったか。
文句を言っても仕方がない、後ろ髪引かれる思いで帰ることにした。

 買えたのはガネ飯だけ。ガネ汁はこぼれるので次回に持ち越した。
この記事を書き終えたらガネ飯を食おう。
きっと旨いぞ。

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2008.11.15 Sat 16:43:23 | 食べる| 0 track backs, 0 comments
それでいいのだ
壊す 裏山の土砂災害防止工事が、石垣の取り壊しの段階に進んだ。
長年にわたって岩石崩壊を防いでいた頑丈な石垣も、重機にかかればひとたまりもない。
大きな石が泥まみれになって転がり、ダンプに乗せられてどこかへ運ばれていく。

 いつごろ誰がこの石垣を築いたか、知る者はいない。
工事が終わり、何年か経てばここに石垣があったことも忘れ去られるだろう。
機械のない時代、先人達が大変な思いをして石垣を組んだ痕跡は何も残らない。
いつの時代も、どこの土地でも古いものが壊され、新しいものに取って代わられてきた。
壊すのは惜しいという懐古・感傷の入る余地はない。

 ついでに言えば、今回の工事で土砂崩れから守られる3戸の家はみな、老朽化している。
住人も高齢なので、そう遠くない将来、廃屋になって朽ち果てるだろう。
沢太郎という物好きが関西からやって来て、農業の真似事をしたことを知るのも裏山で生き残った樫の古木だけになるだろう。
誰かさんの言葉を借りれば、「それでいいのだ」。

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2008.11.14 Fri 16:06:39 | 暮らし| 0 track backs, 2 comments
ゴンベが種蒔きゃオグリが……
はたけ 畑にキヌサヤとグリーンピースの種を蒔いた。
今のところカラスも豆をほじくらずにいてくれる。

 問題はオグリだ。
いくら叱っても、わざわざ畝の上を走り回って蹴散らかす。
ふかふかした土の感触が気持ちいいのだろう。

 10年ぐらい耕作を放棄していたという畑は、セイタカアワダチソウやススキが繁り、潅木に葛がからまって地面が見えなかった。
乾燥した土はレンガのように固く、雨が降れば泥沼になった。

 堆肥、草木灰、生ゴミ、枯れ葉、もみがら、のこぎり屑など、土によさそうなものは何でも根気よくすき込んだ。
土の中の微生物やミミズがゴミを分解して、栄養分に変えてくれると信じて。

 少し土が良くなったなと思えるようになったのは、ここ数年のこと。
今年、我が家の一員になったオグリは、荒れ地と悪戦苦闘した時代を知らない。
人間も犬も、苦労知らずは時に無茶をする。
困ったものだ。

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2008.11.13 Thu 16:19:42 | 畑仕事| 0 track backs, 0 comments
薬草 侮るべからず?
       路傍の草むらに野ぶどうが繁っていた。
       野ぶどうは普通、木の枝につるをからめて高い所に実をつける。
       地べたを這っている沢山の実を見るのは初めてだ。のぶどう
 小さなバケツに一杯収穫してトシばあちゃんに届けることにした。
トシさんは足腰に痛みを抱えている。
野ぶどうを焼酎に漬けて飲んだり、患部にすり込むと痛みが和らぐという。
そう言いながらも杖をつき、足を引きずって歩いている。
本当に効くのかな?

 インターネットで「野ぶどう 薬効」を検索してみた。
なんと414件もヒット。
「野ぶどうは肝臓の特効薬」「大学の研究者も薬効を実証」「虫垂炎、突き目、リュウマチ、神経痛、癌などの症状軽減」などの文字が躍る。

 民間伝承の薬草は他にも沢山ある。
医学の進歩とともに薬効のないものは淘汰され、今でも生き残っている薬草はそれなりに効果があるのかも知れない。

 かく言う私も腰痛持ちで、肝臓のデータも芳しくない。
ダメモトで野ぶどう酒を試してみるか。

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2008.11.12 Wed 15:50:24 | 暮らし| 0 track backs, 0 comments
蜘蛛 哀れ
        蜘蛛
             ここ数日、空はどんより曇り、風が冷たい。
            空中に精緻な巣を張っていた蜘蛛の姿がめっきり少なくなった。
            産卵を済ませて死んでしまったのだろうか。

             残っている蜘蛛も、雨風で破れた巣を繕う気力はないらしい。
            枯れ葉なんかが引っ掛かったままになっている。
            これでは虫を捕らえるのも難しかろう。
            忌み嫌われる蜘蛛も、末期(まつご)は哀れである。

                 大蜘蛛の虚空を渡る木の間かな(村上鬼城) 

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2008.11.11 Tue 15:42:54 | その他| 0 track backs, 0 comments
犬の貢献 私の貢献
草の種 谷間の段々畑の周辺を走り回っていたオグリが草の実をいっぱい身につけて帰ってきた。
野菜の苗を引き抜いたり、ウネを踏み崩したりしてイノシシより始末の悪い奴だが、野の草の繁殖には貢献しているようだ。

 貢献といえば、この地に移住して間もないころ、酒席で隣り合わせになったナオジ爺ちゃんに「せっかく来てくれたのだから、何か地域に貢献して欲しい」というようなことを言われた。
貢献ねえ。何か出来ることがあるかなア。
「まあ、そのうちに何か……」とお茶を濁しつつ、戸惑ったものだ。

 草刈り、道路や神社の清掃、葬式の手伝いなどは、集落の一員としてやって当たり前。
どんどや、グラウンドゴルフ、足洗いといった行事のスナップ写真を皆さんに配るのを貢献と呼ぶのはおこがましいだろう。
耕作放棄地を耕したり、荒れた山の木を伐るのは自分の楽しみのため。
結局、オグリが草の実をばらまくほどの貢献もしていない。

 ナオジさんは私に何を期待したのだろう。
尋ねたくても、ナオジさんが亡くなってもう3年になる。

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2008.11.10 Mon 16:07:00 | 暮らし| 0 track backs, 2 comments
勝った奴しか住めねえ街
 きのうも今日も雨。
冬の雨は気が滅入る。

 一般刑法犯として昨年検挙された65才以上の高齢者が4万8605人にのぼり、20年前の約5倍になったと数日前の新聞が報じていた。
昨年服役した65才以上の受刑者も6倍を超えているという。
生活困窮による窃盗が全体の65%を占め、団塊世代が高齢期を迎えたら、さらに犯罪が増加するのでは、と『平成20年版犯罪白書』は警告している。

 一体どうしてこんなことになってしまったのか。
「連中は頑張らなかった負け組。自分が悪いんだよ」と言う人もいるだろう。
そう言い切って何か解決するだろうか。

 最近読んだ重松清の『定年ゴジラ』(講談社文庫)にこんなくだりがあった。

  「負けた奴やがんばれなかった奴を許してくれる人がいねえから、なんのことはねえ、勝った奴とがんばってる奴しか住めねえ街になっちまうんだ。わかるか?」
 
 そう言ったのは岸本忠義こと「チュウ」。
定職や家庭を持てず、60歳を過ぎた今も子供のころの友人の家を回って金を騙し取っている「負け続けた奴」だ。
言われたのは町の中学校から1人だけ県立高校に進み、東京の銀行で「頑張って」40年以上働き、定年退職した山崎。
チュウの中学時代の同級生である。
そして、「勝った奴しか住めねえ街」とチュウが言うのは、山崎が住む開発後30年のニュータウンのことだ。

 負け組・勝ち組、非正規社員、ワーキングプアといったイヤな言葉を聞かない日はない。
街ではなく、日本という国が「勝った奴しか住めねえ所」になりつつあるのではないか。

 自分の思う通りにならないと、すぐにキレたり泣いたりするどこやらの知事は勝ち組だったのだろう。
頑張れなかった奴を許す気配は微塵もない。
彼の勇ましい発言を聞くたびに気が滅入る。

 これは冬の雨とは無関係だと思うよ。

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2008.11.09 Sun 16:43:48 | 暮らし| 0 track backs, 2 comments
家が明るくなった
工事 平らな土地の少ない山里では大抵の家が山を背負うようにして建っている。
我が家と裏山の間も人が1人やっと通れる幅しかない。

 その裏山が土砂災害防止工事で日々変貌している。
杉や樫、孟宗竹が切り払われ、急斜面だった場所に道が出来た。
その道をショベルカーが往来して、土砂岩石をダンプに移す。
削岩機がダッダッダッと終日岩を砕く。
なんとも賑やかなことだ。

 木を切り、山を削ったお陰で裏山の空が広がった。
これまで昼でも電灯をつけていた暗い台所、茶の間、トイレ、洗面所に光が届くようになった。
コンクリートの壁が完成したら照り返しで、もっと明るく暑くなるという。

 日当たりの悪い家を好む人は少ないと思うが、良過ぎるのもどんなものだろう。
くまなく明るい家で、時に陰翳を懐かしむこともあるのではないだろうか。 

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2008.11.08 Sat 15:29:11 | 暮らし| 0 track backs, 0 comments
1本でも紅葉は紅葉
        新聞やテレビで「紅葉が見ごろ」というニュースを見れば
        行ってみようかなと心が動く。
        でも、実際には滅多に行かない。
        車の渋滞や人混みを考えると、出かけるのが億劫になるのだ。
紅葉 私の住む山里でもハゼやウルシ、自然薯の葉が赤や黄色に色づいている。
左の写真は谷間の畑で撮影した。
畑仕事の合間に、立冬らしくない暖かい陽だまりに座って、ささやかな紅葉を眺める。
聞こえるのは小鳥のさえずりと小川の水音だけ。
紅葉の名所に行かなくても、これで十分満足だ。

 勤め人だったころ、都会の喧騒や満員電車を当然のことのように受け入れていた。
イヤだと言っても仕方がないもの。
いま、東京や大阪に行ったら、人のざわめき、マイクから流れる音楽、その他の騒音に耐えられないだろう。

 静かなことが一番、と思うのは気力の衰えによる逃避か、単なる老化現象か。
何とでも言ってくれ。
人それぞれがいいと思う時の過ごし方に是も非もあるものか。
 
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2008.11.07 Fri 16:35:37 | 暮らし| 0 track backs, 0 comments
イノシシは食べごろを知っている
山の芋 谷間の段々畑のつくね芋がすべて掘り返されていた。
残っていた芋は、こぶし大のカケラ(穴の中の白いもの)1個だけ。
近くの大豆畑も荒らされ、壊滅状態になっていた。
芋も豆も収穫しようと思っていた矢先だったのに。

 誰がこんなことをしたか分かっている。
イノシシの集団だ。多分、家族だろう。
芋の葉がしおれていないところから判断すると、私が畑に着く数時間前の未明の仕業に違いない。
「お前たち、食べるのはもうおやめ。人間にも少し残すのが礼儀だよ」と叱る親はいなかったのかねえ。

 つくね芋は、すりおろして食べるが、自然薯や長芋より遥かに粘り強い。
これを食べると、精が付き、飽きっぽい性格も直ると期待していたのに残念!

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2008.11.06 Thu 15:41:17 | 畑仕事| 0 track backs, 2 comments
ボチボチ行こか
       サギ
           川の中央に立っているのはアオサギか?
           それにしては首が短かくてずんぐりしている。
           ゴイサギかも知れない。

           集落の川や田んぼでサギが餌を取る光景をよく見かける。
           大雨が降って濁流が渦巻けば、いくら野性の超能力を駆使しても
           魚を捕らえるのは難しかろう。
           これから寒さが厳しくなれば足だって冷たかろう。

           野生動物は自分で餌を取れなくなったら死ぬしかない。
           生きるのが大変なのは人間だけじゃないんだな。

           お互い無理せずボチボチ行こか。  

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2008.11.05 Wed 15:00:44 | その他| 0 track backs, 0 comments
ヤマトシジミは貝の名前だわね
         昼間はそれほど寒くないのにトンボの姿を見なくなった。
         チョウチョは、たまに見掛ける。
         チョウの方が寒さに強いのだろうか。
ヤマトシジミ 枯れ草につかまっている写真のチョウはヤマトシジミというらしい。
最もありふれたチョウだそうだが今回人に教えてもらうまで名前を知らなかった。
従って、ヤマトシジミと聞いて頭に浮かんだのは食べる蜆(シジミ)貝だった。

 島根県の松江市で暮らしていたころ、職場近くの喫茶店でしばしば朝食を食べた。
その店のモーニングサービスは宍道湖で獲れるヤマトシジミの味噌汁だった。
コーヒーとトーストにゆで卵のサービスなら分かる。
禁煙だの嫌煙だの、やかましいことを言わない時代、卵の代わりに両切りのピースを3本出してくれる店もあった。
だが、シジミの味噌汁は初めてだ。
腹の中で和と洋が喧嘩しはしないかと戸惑ったものだ。

 好きなように食べればいいと言うので、私はまず味噌汁を飲んで、前夜のアルコールにほてった胃を鎮めた。
ついでトーストを食べ、コーヒーを飲む。
それぞれの味が響きあって、これが美味しいのだ。

 味噌汁のモーニングサービスが松江では一般的かどうかは知らない。
行きつけの喫茶店が今でも味噌汁を出しているかどうかも確信がない。

 ただ、スーパーで「宍道湖産しじみ」のラベルを見るたびに、シジミを獲る舟の水墨画のような光景と温かい味噌汁を懐かしく思い出すのである。

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2008.11.04 Tue 15:46:51 | その他| 0 track backs, 4 comments
ガマズミ酒に酔えば
        がまずみ
 
         常緑樹の多い山里では全山紅葉という豪華な錦の絵巻は見られない。
        その代わり木の実が「負けてませんよ」と彩りを添えてくれる。
        ガマズミの実は目を閉じても残像が消えない鮮やかな赤だ。

        がま酒

         去年、35度の強い焼酎にガマズミと氷砂糖を漬けたガマズミ酒が
        飲みごろになっている。
        少し水で割っても写真のように暗赤色が衰えない。
        ガマズミのエキスが十分に溶けているからだろう。

         グラスを見詰めているのは、最近戯れに買った鋼鉄の蛙のドラマー。
        酔いを発して布団にもぐると、まぶたの裏の枯野に赤い実が飛び散り、
        蛙の叩くドラムがどきどきと鼓動のようにリズムを刻む。
        それも一瞬のこと。
        夢も見ない深い眠りに落ちていく。

         明日もまたかくてありなん。

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2008.11.03 Mon 16:11:27 | 暮らし| 0 track backs, 0 comments
60年前の先端機械
     納屋の奥で見慣れぬ機械がほこりをかぶっていた。
     縄をなう機械のようだ。
     ラッパ型の二つの挿入口からワラを入れると十数個の歯車が回転して
     縄を吐き出す仕組みらしい。
     取り出し口には古びた縄がまだ垂れていた。
縄ない機  機械の足の部分に

九州本線木葉駅前 東製作所
昭和二十三年三月求む
一金三千五百円也


と墨で記してあった。

 昭和二十三年は今から60年前、戦争が終わってからわずか3年しか経っていない混乱期だ。
当時の貨幣価値は分からないが、3500円は目の玉が飛び出るほどの金額だっただろう。
機械が届き試運転を始めたとき、近所の老若男女が目を輝かせて見守ったに違いない。

 九州本線木葉駅は現在のJR鹿児島本線木葉(このは)駅=熊本県玉東町。
駅前に東製作所は残っているだろうか。

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2008.11.02 Sun 16:12:21 | 暮らし| 0 track backs, 2 comments
カラスウリの赤提灯
からすうり 雑木林や草むらにカラスウリが赤い灯をともしている。
呑み助の私は居酒屋の赤提灯を連想する。
日が暮れると、山の動物達が集まって酒を酌み交わしているのではないかな。
「近ごろの人間はなんだい。やることがケモノ以下じゃないか……」なんてボヤキながら。

 初任地の秋田で酒の味を覚えて以来、どれだけ酒を飲んだことだろう。
酒場で費やしたおびただしい時間と金のすべてが無駄ではなかったが、同じようにすべてが何かの役に立ったとも思えない。
酒を飲まずに仕事と勉学に励んだとしても、酒代で家が建ち、自らもひとかどの人物になれたはずもないから、結局飲んで愉快だった分だけ得をしたと思っている。

 熊本に移住してから一度も街へ飲みに行ってない。
少し賢くなったわけではなく、タクシーで30分もかかって街に出るのが面倒になっただけのこと。
いや単に、街で飲む気力と体力を失った老化現象かも知れない。

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2008.11.01 Sat 15:22:12 | 暮らし| 0 track backs, 2 comments
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