おおむね農夫、時に木こり。「山あれば山を観る 雨の日は雨を聴く 春夏秋冬 あしたもよろし ゆうべもよろし」(山頭火)。こんな生活のあれこれを綴ります。
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生命のバトンタッチ
20060831111836.jpg いつの間にか野菜の種が、こんなにたまった。ホームセンターや農協で買った種を第1世代とするなら、これは第5か第6世代。
孫の孫たちだ。

 モチキビ(トウモロコシ)、芥子菜、大豆、水菜、ヘチマ、ヒョウタン、ピーマン、ナタ豆、ニガウリ、グリーンピース、キヌサヤ、チンゲンサイ、ダイコン……それぞれに思い出がある。

 モチキビを喜んで食べてくれた隣家の爺ちゃんは、昨年亡くなった。ナタ豆の味噌漬けをお裾分けした婆ちゃんは、「子供のころ、友達が食べているのを見て、どれだけ欲しかったか」と言って涙ぐんだ。グリーピースをサヤごと塩茹でしたら、おいしかったなぁ。
 
 畑に種を撒き、育った野菜からまた種を取る。こうして生命をつないでいくのが畑仕事の楽しみだ。もの言わぬ種だが、我が子・身内のような気がする。虫や病気に負けるな、元気に大きくなれよ、と念じて種を撒く。 

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2006.08.31 Thu 14:44:52 | 畑仕事| 10 comments
情けないね
 雨の平日は行楽地の人出も少ないだろう。そう思って阿蘇に出かけた。

 家を出るときは、大した降りではなかった。ところが、阿蘇に近づくにつれて激しい雨になり、ワイパーを一番速くしても前がよく見えない。おまけに霧まで出てきた。阿蘇の雄大な景色を楽しむどころではなく、道路脇の物産館に逃げ込んだ。

 食事をしているうち、ほんの少しの時間、雨が小降りになった。写真はそのとき、物産館のテラスから撮ったものだ。高いガソリンを使って遠出したのに、収穫はこのお粗末な写真1枚。情けないね。

 去年は、雨の雲仙で濃い霧に巻かれた。フォグランプも役に立たず、前を行く車のかすかなテールランプを頼りに数時間、ノロノロ運転しただけで帰って来た。だから、「雲仙ってどんなとこ?」と訊かれても、私には答えられない。

 もう、こんな馬鹿なことはやめよう。明日出来る畑仕事は、明日に先送りしよう。今度は晴れた日に大威張りで遊んでやる。働く人を見かけたら、「皆さん精が出ますね」なんて声を掛けたりして。

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2006.08.30 Wed 16:40:28 | 遊び| 4 comments
風前の灯
街の中心部にある病院まで車を走らせ、胃カメラ検査をした。治療中の「難治性胃潰瘍」の経過を見るためである。

 胃の中の泡を消す水薬を飲んだ後、麻酔薬をノドに2回噴霧。緊張を和らげる注射を打たれて、どうやら眠ってしまったらしい。だから、検査は痛くもかゆくもなかった。

 「ここはどこ?私は誰?」の状態で目が覚め、別室で1時間ほど休養した。医者どんは「潰瘍はほとんど無くなったが、もうしばらく服薬を続けましょう」と言う。簡単には治らないぞ、という「難治性」だから仕方がない。

 話はここからが本題。病院を出て、昼食を取るために近くの商店街に行った。ここの蕎麦屋のおろしそばが私のお気に入りだ。ところが、「8月○日をもって閉店いたしました。長らくのご愛顧を……」と記した紙を貼ってシャッターが降りていた。見渡せば商店街の大半が店を閉じている。地方都市には珍しくないシャッター通りがここにもある。

 その一方で郊外の田んぼが埋められ、大型チェーンのスーパー、コンビニ、ファーストフード、パチンコ店、ドラッグストアが次々出来た。平成の様変わりで個人商店は風前の灯だ。

 人はいつか、おじちゃんやおばちゃんと会話しながら買い物をした個人商店を懐かしむだろう。その時は既に遅し。昭和のぬくもりは、私たちの手の届かない所に去っているだろう。

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2006.08.29 Tue 16:25:12 | 暮らし| 3 comments
ナイス サプライズ
20060828152027.jpg 植えた覚えがないのに、我が家の小さな庭にさまざまな花が咲く。タネを風が運んだのか、小鳥が落としたのか。咲いて初めて、「おや、こんな花があったのか」と気づく。計画的に造った庭にはないナイス サプライズだ。

 いま目に付くのは写真の花。植物図鑑で調べて、オオケタデと分かった。花はアカマンマ(イヌタデ)に似ているが、背丈は遥かに大きく、2メートルを超す。アジア原産の帰化植物で、江戸時代にポルトガルから輸入されたのだそうな。

 転勤族として日本各地を転々とした私の前で、長い旅を続けたオオケタデが咲く。不思議な縁、一期一会を感じる。私の旅は多分、熊本の山里で終わるだろう。だが、オオケタデは、ある日あなたの庭先でピンクの花を咲かせるかも知れない。

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2006.08.28 Mon 16:05:14 | 畑仕事| 4 comments
いつも聞こえる水の音
DSCF0397.jpg 家の中にいても川の音が聞こえる。吉井勇ではないが、「……寝るときも枕の下を水のながるる」とはこのことか、と思う。

 写真は、栗林とミニ果樹園の間を流れる湧き水の水路。どんなに日照りが続いても、水が枯れたことはない。畑が乾燥して、白い砂埃を立てるようになったら、この水をドーフン(動力噴霧機)で汲み上げて撒く。収穫したクリの汚れもこの水路で落とす。何かと役に立つのだ。

 水路の幅は1メートルぐらいしかないけれど、流れは速い。水音も大きくて、畑のどこにいても聞こえる。畑仕事に疲れて木陰で休むとき、目を閉じて水路のおしゃべりに耳を傾ける。気持ちが安らぐのは、マイナスイオンのせいだろうか。

 「きれいな水が豊富にあること」。これが移住先を選ぶ際の必要条件の一つだった。せせらぎや小鳥のさえずり、木々を揺らす風の音に囲まれて畑を耕す幸せ。これで文句を言ったら罰が当たるだろう。

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2006.08.27 Sun 16:50:46 | 畑仕事| 2 comments
ハンカチ爺さん
20060825171115.jpg 朝早く畑に行ったらクモの巣が沢山かかっていた。1枚の畑だけで12もあった。朝日を受けて白く光るレース編みのオンパレード。見事な職人芸にため息が出る。

 私は出来るだけクモの巣を壊さないようにしている。畑の害虫を取ってくれるからだ。同じ理由でカマキリ、カエル、トカゲ、ナナホシテントウムシも殺さない。

 害虫、益虫の分類は人間の都合で勝手に決めたこと。両方の虫がいて初めて自然のバランスが取れる。農薬を撒けば害虫だけではなく、益虫も死ぬ。虫がいなくなれば小鳥も生きては行けない。残留農薬が人間の体を蝕むかも知れない。

 それを知りながら大抵の農家が農薬を使う。使わなければ、消費者が買ってくれる見た目のよい作物が出来ないのだ。「虫食い野菜でも味に変わりはない」と言ってくれる消費者が増えない限り、無農薬野菜は主流にならないだろう。

 午後から1000円床屋で、早稲田実業のハンカチ王子と同じヘアスタイルにしてもらった。真似をしたわけではない。畑仕事をするようになってから、ずっと髪は短くしている。タオル地の青いハンカチも使いづらくなった。自意識過剰だろうか。

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2006.08.26 Sat 17:25:06 | 畑仕事| 4 comments
どんなもんじゃ!
 栗林の下草をようやく刈り終えた。胸の高さまであった草が今やご覧の通り。「どんなもんじゃ!」という気分だ。

 栗林の雑草は年に3回刈る。今年は手を抜いて2回しか刈らなかった。そのため、昔は牛の餌にしたという成長の早いポンポン草は木のように堅くなり、切るのに力が要った。手を抜けば、その分ツケは回ってくる。怠けてはいけない。

 栗がどんどん落ちてきている。まだ大半が自然摘果の小さなイガだ。数少ない熟した栗は、皮だけ残して中身だけきれいに食べられていた。イノシシには、こんな器用なことは出来まい。“犯人”は野ネズミかタヌキではないかと私はにらんでいる。

 もうすぐ人間と動物の栗の奪い合いが始まる。そして、秋が駆け足でやってくる。

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2006.08.25 Fri 16:53:30 | 畑仕事| 5 comments
ヘチマたわし
DSCF0017.jpg 夕立が毎日、激しく降る。お陰で作物に水をやらずにすみ、気温も少し下がるので大助かりだ。だが、家が揺れるような、すさまじい雷鳴は何とかならないか。「飼い犬が雷に驚いて逃げ出し、行方不明になった。見かけた方は○○へ連絡を」という有線放送も笑いごとではない。

 水の恵みでヘチマがぐんぐん大きくなった。平均的な大きさのもので胴回り30センチ、長さ60センチもある。

 黄色く熟したヘチマを水槽に沈めて腐るのを待つ。腐敗の過程で異臭を放つから、小まめに水を替えなくてはいけない。皮が簡単に取れるようになったら、川で皮、果肉、種をきれいに洗い流す。これを乾燥させて、ヘチマたわしの出来上がりだ。

 ヘチマたわしは、田舎では結構人気がある。都会では、どうだろう?私は子どものころからヘチマたわしを使った記憶がない。自分で作るようになって初めて体を洗ってみたが、なんといっても天然素材、なかなかいい感触でしたよ。

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2006.08.24 Thu 15:53:07 | 暮らし| 4 comments
イノシシの風呂場
DSCF0393.jpg 栗林の下草を刈っている時に“イノシシの風呂場”を見つけた。大きさは畳の半分ぐらい。小さな水路の岸が大雨で崩れ、あるいはイノシシが壊したため水があふれ、窪地に水溜りが出来た。足を踏み入れてみたら、固いはずの地面が膝まで埋まる泥田になっていた。イノシシはここでゴロンゴロンと転がり、体に付いたダニなどの寄生虫を落としたのだろう。

 イノシシの風呂場は私の勝手な命名で、本当は“ノタ”と言うらしい。イノシシがここで転げまわることを「ノタを打つ」といい、これが「のた打ち回る」の語源だと何かで読んだ。それなら、体をくねらせて這い回るという意味の「のたくる」も語源はノタではあるまいか。手持ちの辞書で調べてみたが、どれにもノタは載っていなかった。私の記憶違いかも知れない。

 月明かりの中でイノシシ一家が交代で入浴する。母さんイノシシがウリ坊に「しっかり転がるのよ」と声を掛けたりして……そんなことを空想しながら、ひたすら草を刈る。

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2006.08.23 Wed 16:32:47 | 畑仕事| 3 comments
ジンジャー これぞ白
20060822061749.jpg ミニ果樹園の片隅にジンジャーが咲いていた。何色も混じらないピュアな白。「白」とは、この色のことか、と改めて思う。数ある白い花の中でも、ジンジャーの白は際立って目にまぶしい。一枝切って部屋に飾ったら、清々しい香りがあたりに満ちた。

 年をとったせいか、華麗な花よりもシンプルな花に気持ちが惹かれるようになった。たとえば、今の季節なら赤マンマ、野菊、吾亦紅(ワレモコウ)、秋の空のように青い露草などの野の花だ。加藤登紀子の「100万本のバラ」はいい歌だが、100万本のバラをイメージするだけで暑苦しい。

 さらに年とったら、好きな絵は水墨画、花は枯れ尾花なんて言い出すのだろうか。そこまで行っちゃあ、お終いよ。でしょ?。
 
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2006.08.22 Tue 14:57:37 | | 4 comments
終わりなき作業
DSCF0394.jpg このところ毎日草を刈っている。いや、1年中草を刈ったり抜いたりしている。雑草は冬でも生えるのだ。これでは農夫ではなく草夫。終わりなき作業に溜め息が出る。

 写真は、これから下草を刈る栗の山。このほかに2枚の栗林が“散髪”を待っている。草を刈るのは、山の見た目を良くするためではない。間もなく落ち始める栗が草むらに転がり込んだら、見つけることすら出来ないからだ。

 牛や馬で田畑を耕した時代(そんな昔ではない)に比べれば、今の農業は格段に機械化されている。それでも、人が汗をかかなければ何一つ実りは得られない。「額に汗して働く」という日本人の美徳が、ここではまだ生きている。

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2006.08.21 Mon 15:13:41 | 畑仕事| 0 comments
自然は最良の調味料
 集落を二つに割って流れる清流を4キロほどさかのぼると、滝のある渓谷にたどり着く。夏は水遊び、秋は紅葉見物の人でにぎわうちょっとした観光スポットだ。

 ここの川べりに1軒の釣り堀兼川魚料理店があった。「あった」と過去形で書いたのは、経営者が亡くなり、店を閉めていたからだ。経営者の遺族や親類に後を継ぐ者がいないという話だった。

 この店をAさん(60代・男)が買い取ることになった。市会議員や観光課長らに「観光の灯を消さないでくれ」「出来る限り応援する」などと膝詰め談判で口説き落とされたのだという。

 Aさんから「料理の試食会を開きたい。来ていただけないか」との連絡があり、集落の12,3人が出かけた。窓を開けると写真の風景が見える座敷に通され、まず生ビールで乾杯。ヒメマス、ヤマメ、イワナの刺身、塩焼き、甘露煮などの料理が次から次に運ばれてきた。どれもおいしい。

 だが、おいしさを引き立てたのは、周りの環境ではなかったか。きれいな空気。窓から吹き込む涼風。隣の人の話が聞き取れないほどの川の激しい水音。木々の緑……自然は最良の調味料だと痛感した試食会だった。

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2006.08.20 Sun 15:47:44 | 食べる| 3 comments
ナンキンに干し場とられて
DSCF0371.jpg 台風が九州を去ったあとも雨が降り続いている。湿った空気が台風を追って流れ込んでいるからだそうだ。台風一過の晴天は明日になろうか。

 縁側の椅子に座って庭を眺める。余った苗を植えたカボチャの実がだいぶ大きくなった。実の表面から水滴が間断なく滴り落ちている。まるで梅雨時の風景だ。

 困ったことが一つある。カボチャのツルが物干し竿と支柱に絡みついて使えなくなってしまったのだ。「朝顔に釣瓶とられてもらひ水」は千代女の作。仕方なく軒下に洗濯物を干しているが、千代女が生きていたら、この状況を何と詠むだろう。「ナンキンに干し場とられて軒の下」。まさかね。

 今日は日中でも24度しか気温が上がらない。お盆を過ぎると途端に秋の足音が聞こえてくる。なんだか心細い。毎年のことだけれど。

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2006.08.19 Sat 15:32:26 | 暮らし| 4 comments
燃える雲
20060818092355.jpg 17日の午後7時過ぎ、窓ガラスが突然、赤く染まり、部屋の中が明るくなった。山火事だろうか? 外に出てみると、西の空の雲が赤々と燃えていた。

 我が家の庭から夕焼けが見えることは滅多にない。山里に移住直後、屋号を「夕焼け庵」にしようとしたが、あまりに夕焼けと縁がないので、やめたほどだ。台風上陸前夜の時ならぬ夕焼け。何か天変地異が起きる前兆のような気がした。例えば台風被害に地震の追い打ちとか……

 台風10号は今朝、予報通り九州に上陸、ゆっくり北上している。一時、暴風警報も出たが、杉や孟宗竹がかすかに首を振る程度。雨も大したことはない。この分では被害は軽微ですみそうだ。

 天変地異は起きなかった。科学知識がないから、夕焼けごときで不安になる。でも、怖いような夕焼けでしょ?

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2006.08.18 Fri 15:26:15 | その他| 6 comments
ブルーベリージャム
 台風10号が九州に接近している。実が風に飛ばされる前に、ミニ果樹園のブルーベリーを収穫した。果樹園にブルーベリーの木は3本しかない。収穫といのは少々オーバーで、「摘んだ」ぐらいが適当だろう。それでも、小さなボウル一杯分取れた。赤い実が黒く熟せば、あと2杯分は取れるかも知れない。

 ジャムを作ろうと思う。作り方は知らないが、何とかなるだろう。ブルーベリーの酸味を殺さぬよう砂糖は控えめに。レモンの絞り汁を入れたら色鮮やかに仕上がるかな。粒が大小不揃いでもジャムにすれば何の問題もない。もちろん、防腐剤や人工着色料は使わない。

 豆をガリガリ挽いて熱いコーヒーを沸かし、自家製のジャムを塗ったパンを食べる。田舎暮らしのささやかな贅沢だ。

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2006.08.17 Thu 15:42:29 | 食べる| 0 comments
カラスウリの夢
20060814143643.jpg 写真はカラスウリの花。なんという繊細なデザインだろう。朝の6時前に撮ったのだが、人目に触れるのを恥じるように、もうしぼみ始めている。暗くなってから咲くので、山里に住んでいても満開の花は、あまり見たことがない。

 秋になると、カラスウリは赤い実をつける。小学生のころ、カラスウリの実を割って足にこすりつけると、足が速くなると友達に教えられた。運動会の朝、私はせっせと足にすり込んだ。なんだか足が軽くなったような気がする。そして、50メートル徒競走のスタート!……やはり、私はビリだった。

 カラスウリの実を長いツルごと取って来て柱の釘に吊るす。くすんだ部屋に赤い灯がともったように見える。私が足に実をこすりつけていた部屋も貧しく、くすんでいた。1度でいいから、トップでテープを切りたいと夢見た10歳の私がそこにいる。

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2006.08.16 Wed 14:59:11 | | 2 comments
昔のトウモロコシ
2006.08.15 Tue 15:55:51 | 畑仕事| 5 comments
友よ
 朝の散歩の途中、工事の資材置き場でアサガオを見つけた。品種改良された華やかなアサガオに比べて、地味な小さな花だった。

 アサガオを見るたびに思い出す友がいる。就職して初めての夏休み、赴任先の秋田から帰省した私を高校時代の友人4,5人が迎えてくれた。飲み慣れないビールを飲んで旧交を温めたのだが、そのときAが1枚の水彩画をくれた。青と緑の濃淡だけでアサガオを描いた、とても静かな絵だった。

 Aは医者の息子で、自らも医者志望。毎年、医学部を受け続け、私たちが再会した時は浪人生活5年目に入っていた。成績は学年でもトップクラス、それなのになぜ合格しないのだろう、というのが私たちの解けない謎だった。

 その後、私は転勤を繰り返し、いつしかAとの音信が途絶えた。大切にしていたアサガオの水彩画も無くした。

 Aは医者になれただろうか。挫折を知るAなら、病む者の心の痛みの分かる立派な医者になったはず。どこかで開業し、患者たちに「大丈夫。私と一緒に病気を治しましょうね」と声を掛けているものと信じたい。

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2006.08.14 Mon 15:40:45 | | 3 comments
怠け者の盆働き
DSCF0339.jpg 盆だというのに朝から第2菜園で草刈り。本職のお百姓さんも盆と正月は仕事を休むが、作業が遅れているので仕方がない。遅れの原因は、はっきりしている。雨が降れば畑に出ず、晴れても1日に3~4時間しか働かないからだ。「怠け者の盆働き」という格言があるかどうかは知らない。

 写真は雑草の中にそびえ立つヘチマの花。今が見ごろの花盛りだが、誰も花見には来ない。昨年は苗を1本植えて36本のヘチマを収穫した。ヘチマたわしを作って、1本300円で「道の駅」に出荷したら全部売れた。出来がよかったからではなく、他店の半値以下だから売れたのだろう。

 今年は5本の苗を植えている。単純計算すれば36本×5で180本。300円×180で何と5万4000円の売り上げになるではないか。もちろん、これは取らぬ狸の皮算用。零細農夫は夢も小さいのだ。

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2006.08.13 Sun 15:47:48 | 畑仕事| 6 comments
空にポッカリ白い月
DSCF0010_edited.jpg 早起きして庭に出る。まだ薄暗い。気温は25度。涼しい風が心地よい。4~5時間もしたら30度を超えるだろう。軽トラが警笛をプッと鳴らして通り過ぎる。これが朝の挨拶。

 西の空に白い月(ペーパームーンというのかな)がポッカリ浮かんでいた。原始の時代から、世界中の人が眺めた同じ月を21世紀の今、私が見上げている。100年も経てば、きょう地球上に生きている63億人は総入れ替えになるだろう。そして、新たに生まれた人々が今と変わらぬ月を眺める。私が生きた痕跡は何も残っていない……

 農夫(私のこと)は、地べたばかり見てると思うかも知れないが、時には空を見上げて物思いにふけることもあるのです。

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2006.08.12 Sat 15:44:17 | その他| 6 comments
都会のキュウリ
20060810222941.jpg 家から10キロ離れた谷間の段々畑(第1菜園)での作業が終わった。今日から自宅近くの第2菜園に取り掛かる。

 久しぶりに訪れた第2菜園は雑草に覆われていた。ここにキュウリ、モロヘイヤ、トマト、ナス、ピーマン、サトイモなどが植わっているようには、とても見えない。これでも、第1菜園に行く前に、草はきれいに刈ったのだ。ここの手入れが終わるころ、今度は第1が草ぼうぼうになっているだろう。

 「久しぶりに訪れた」と書いたが、キュウリやナスの収穫には、ちょくちょく足を運んでいた。トマトは雨に弱いらしく、実が赤くなる前に腐り、収穫ゼロ。キュウリは豊作で、「オレはキリギリスか」と自嘲するくらい沢山食べている。

 長雨の影響で野菜が高騰しているという。都会のスーパーでは、キュウリ1本が100円近くするらしい。地元の「道の駅」で100円出せば、7~8本は手に入る。一体どうなっているのだろう?

 長雨→不作→品薄は、ある程度事実だろうが、このムードに便乗して中間マージンをえげつなく上乗せしているのではあるまいか。だって、高値で出荷できるなら、キュウリ農家が8本100円で「道の駅」に出すはずがないもん。さすが商人、金儲けのうまさは農民の比ではない。

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2006.08.11 Fri 15:54:19 | 畑仕事| 4 comments
完売しても赤字
DSCF0328.jpg 朝露を踏んでミョウガ畑に行った。収穫時期は過ぎている。ダメかなと思っていたら、予想外に沢山のミョウガが取れた。

 冷奴やソーメンの薬味に使い、味噌汁にも入れた。塩漬けにしたミョウガを熱い御飯の上に乗せ、お茶をかけて食べるとおいしい。酒のサカナにもなる。近所にもお裾分けした。それでも食べ切れない。それに、あまり食べると物忘れがひどくなる。これは冗談。

 残った分を「道の駅」に出荷した。130グラム12~13個入れて1袋100円。皆さんが利用するスーパーや八百屋さんより安いでしょう? お百姓さんが「自分で作るより、道の駅で買(こ)うちきた方が安か」と言うのは本当のことなのだ。

 ミョウガは大量にパクパク食べるものではない。核家族では食べ切れないだろうと心配になるが、「どっさり入って100円」でないと売れない。少量生産では、完売しても赤字なのに、しばしば売れ残る。ミョウガも私もあわれ。儲けは二の次、作ることに楽しみを見出さないと、素人百姓はやっていられない。

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2006.08.10 Thu 16:25:40 | 畑仕事| 2 comments
秋の兆し
DSCF0325.jpg 立秋を過ぎても気温に何の変化もない。相変わらず暑く、冷房のない我が家では扇風機がフル回転している。汗拭きタオルも手放せない。

 だが、自然界では秋の準備が着々と進んでいる。栗の実が赤ちゃんのコブシほどの大きさになっていた。お盆が過ぎて1週間もすれば、早生の栗が落ち始めるだろう。軒のひさしを叩く柿の落下音も「今の音は何だ」と目が覚めるほどの激しい響きに変わった。これが山里の秋のプレリュード。

 海辺で育った子ども時代、電気クラゲの登場や、暖かい海水の中で突然、冷たい海流に出会った時に「夏も終わりだな」と思ったものだ。それから……誰も遊んでいないお寺の境内で、ポトリと落ちてそのまま動かなくなったセミを見た時も。

 都会で働いていたころ、どんな兆候に夏の終わりを感じたか思い出せないでいる。心に余裕が無かったのかも知れない。

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2006.08.09 Wed 16:01:53 | 暮らし| 5 comments
酔眼もうろう
 今日は立秋。どんなに暑くても「秋立ちぬ、いざ生きめやも」なのだ。歳月は駆け足で過ぎ去っていく。残り少ない時間を、お葬式の手伝いに費やした1日だった。

 午後2時からの葬式のために、朝8時に集合。最高気温39度(多分)のジリジリ天気の下で、413人の参列客をさばき、喪主に香典を手渡したのが午後3時40分。「このまま帰ったら、脱水症で死ぬるぞ!」の一声に一同大きくうなずき、黒服黒ネクタイのまま10数人が居酒屋へ猫まっしぐら。生ビールをぐびぐび飲んで水分を補給した。

 それで生き返ったのか、かえってけだるくなったのか。ヘロヘロ状態で家に帰り、今(午後8時45分)この記事を書いている。もう限界。思わずひざを打ったコメントの返事は明日にしよう。まともなブログ(ウソつけ)も明日書くことにしよう。では、お休みなさい。

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2006.08.08 Tue 21:06:48 | 行事| 4 comments
また お葬式
 年行司(集落の連絡役)さんから「Hさん(男・85歳)死亡」の連絡があった。風邪に肺炎を併発して、入院20日余りのあっけない旅立ちだった。

 葬式は先月、梅雨の大雨洪水警報が出た日にあったばかり。今度は炎天下の式となる。今日の通夜、明日の葬式の手伝いで1日半は仕事にならない。お盆の菊出荷と正月用の定植が同時進行中の菊農家は大変だ。

 山里に移住以来、親切にしてくれた人が1人また1人、彼岸に渡っていく。仕方のないことだけれど、寂しい。

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2006.08.07 Mon 16:47:16 | 暮らし| 2 comments
農民兵士の墓
DSCF0296.jpg 集落の墓地に農民兵士7人の墓石が肩を寄せ合うようにして建っている。墓碑正面に海軍上等水兵、陸軍兵技兵長、陸軍兵長などの階級と氏名。墓碑左側面には、こんな墓碑銘が刻まれていた。

 「昭和二十年六月十九日沖縄本島真壁方面ノ戦斗ニ於イテ戦死ス 行年二十三才」

 「昭和十九年十月二十一日フィリピン南方海面ニ於イテ戦死ス 行年二十一才」

 「昭和二十年十二月二十日シベリアノオバヤ収容所ニ於イテ病死ス 行年二十才」……

 亡くなった人たちの年の若さに改めて衝撃を受ける。この人たちは、戦争さえなければ、もっと長生きし、全く違う人生を送れたのだ。

 第二次世界大戦で、日本軍兵士・軍属230万人と一般市民80万人が戦没、うち213万人が靖国神社に合祀されている。靖国参拝をめぐって、政争がらみのゴタゴタが続く。「心の問題だから、外部からとやかく言われたくない」と開き直る人。「参拝に行くかどうか言わない。行っても行ったとは言わない」なんて訳の分からぬ談話を発表する人。共通しているのは、自らの心や立場に執着しても、戦没者の心に、これっぽっちも思いをはせていないことだ。

 ここで素朴な質問をしたい。靖国神社に祀られた213万人は、まだそこにとどまっているのだろうか?「英霊」たちは皆、親兄弟の住む故郷へ、とっくに帰ってしまい、靖国は空っぽではないのか?

 暑い8月。故郷に帰った「英霊」たちは、どんな思いで靖国ドタバタ騒動を眺めているだろう。
 
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2006.08.06 Sun 16:15:31 | その他| 8 comments
トンボ さまさま
20060804121942.jpg 山里では今、ウスバキトンボが大発生している。早朝から薄暮まで、どこに行っても、どこを見てもトンボだらけ。羽が日差しを反射して、空中できらきら光るさまは壮観だ。

 畑で耕運機や草刈り機を使っていると、どういうわけか、このトンボが私の周りに集まってくる。お陰で蚊やセセリ(ブト)などの吸血昆虫に悩まされずにすむ。トンボさまさまだ。なんとお礼を申し上げたらいいのやら。

 まだ夏の盛りなのに、地に落ちて動かないウスバキトンボが目につく。写真の2匹は、生きてはいたが、もう飛ぶ力はない。はかないものだ。トンボよ、命ある限りきらきら輝いて飛べ!そして生を謳歌するがいい。

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2006.08.05 Sat 15:45:18 | その他| 4 comments
猪に払う年貢
20060804121923.jpg ついに猪がやってきた。谷間の段々畑のトウモロコシ5本が根元から折られ、実が噛み砕かれていた(写真が下手で分かりにくい。お許しあれ)。実はまだ細くて未熟。よほど腹が減っていたのだろう。

 山間部の畑では、多少の鳥獣・害虫被害は仕方がないと思っている。彼らは人間が畑を作る前から、この地に住んでいる“先住民”だから、土地使用料を請求する資格がある。問題は時に使用料が高過ぎることだ。昨年は、サツマイモを文字通り1個残らず猪に食べられてしまった。あんまりな仕打ちではないか。

 これから実りの時季になればカラスも黙っていない。何種類ものカメムシもワッセワッセと群がってくる。そうかと言って、野菜を農薬まみれにしたくないし、鉄砲撃ちさんに猪の駆除を頼むつもりもない。

 トウモロコシは収穫までに何本残るだろうか。我が菜園の作物が生き延びるのは、なかなか大変なのだ。

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2006.08.04 Fri 14:55:16 | 畑仕事| 6 comments
お気楽農夫
 熊本は、おととしと去年、真夏日が100日を超えた。今年もしばしば35度以上になる。ひょっとしたら、熊本は全国で指折りの暑い県ではあるまいか。

 暑さを避けて、出来るだけ早朝に畑仕事をする。今日は朝6時半に家を出て、谷間の段々畑(第1菜園)へ行った。それでも、8時を過ぎると、暑さは厳しい。

 野菜作りに命をかける気はないから、つらくなった時は無理をせず畑北側の杉林で休憩する。ここには、湧き水が流れ落ちる水路があって、どんなに晴天が続いても枯れない。ドキッとするほど冷たい水で顔や手を洗う。タオルをすすいで首筋を拭う。とても気持ちがいい。孟宗竹や杉の木々をくぐって吹いてくる風の何と涼しいことか。

 生気を取り戻したら畑へ、暑さにへばったら杉の林へ。この繰り返しだ。休憩込みで3~4時間働いたら、さっさと帰ってシャワーを浴びる。そして、昼食後は昼寝。お気楽な農夫は、こうやって暑さをうっちゃっていく。

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2006.08.03 Thu 15:30:54 | 畑仕事| 0 comments
長年の勘違い
20060728205307.jpg 庭に咲く花に、ちょっとした異変が起きている。まず、月見草。ふもとの集落では、6月中旬から盛んに咲いていたのに、今ごろやっと咲き始めた。しかも、草丈が例年の倍以上の2メートル前後もある。

 次に立葵(タチアオイ)。月見草とは逆に、見上げるようなノッポのはずが、今年はどの花も腰の高さしかない。よそで見る月見草と立葵にこんな変化はないから、我が家の庭の土に何か異常が発生したのだろう。ケッタイな話だ。

 『カラー植物百科』(平凡社)と『俳句の花図鑑』(成美堂出版)で月見草を調べていたら、以下の記述があった。

 一般に待宵草(マツヨイグサ)、大待宵草(オオマツヨイグサ)を月見草とも呼ぶが、本来の月見草は白い花が夕方に咲く。 
 
  月見草   北アメリカ原産。栽培種で山野では見られない。白い五弁花をつける。
  待宵草   チリ原産。海辺や川原に野生化。黄色の五弁花。
  大待宵草  北アメリカ原産。荒地に野生化。黄色の五弁花。


 月見草、待宵草、大待宵草は名前が違うだけで、同じ植物だと思っていた。月見草の花が白いなんて知らなかった。このように間違って覚えていることが、他にも沢山あるだろうな。

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2006.08.02 Wed 15:39:55 | | 3 comments
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